まじめなはなし

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誰かのための当事者はいないよ—【2】憧れの時代遅れ

前のページからのつづきです。(前半のあらすじ)筋金入りの出不精でごろごろしながらネットを見るのが日課の風俗嬢、椎名。我らの労働環境ってよくならんのかねー、道徳がどうのとか言い訳にして人間扱いすら怠るやつがちょいちょいいるから危なくってやってらんねんだよ安全第一だろふざけんなよー。というブログを書いていたところTwitterで少々拡散される。すると「えらい」「声を上げた勇気ある当事者」と呼んでくる人が登場、呼ばれるだけなら居心地が悪いだけで済んだもののセックスワーカーの問題が話題になるたび「この件には何も言わないのか」「もっと戦え」「あなたは強いのだから貢献するべきかと」と変な叱咤激励をされるよ...
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誰かのための当事者はいないよ—【1】自転車操業回転中

とくに最近、同じようなメッセージをもらうことがたびたびあるのでちょっとしっかりお返事しますね。(上に貼ったものを送ってくれた方だけにお伝えしたいわけじゃなく、質問箱を利用して送られた=質問内容が広く公開されるとわかっている、ということで引用させていただきました)(あと、いちばん穏やかな言葉で書いてもらえていたのがこの質問↑だったので、っていうのもあります)たぶんテキパキとまとめられずに長くなるので、のんびり読んでください。質問の中にURLで言及されている椎名のツイートはこれです。TRPの写真見ながら、この仕事してなかったら赤い傘さして歩きたかったかな、でもそしたらセックスワークに関心持ってたか...
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読んだ本:すべての女性にはレズ風俗が必要なのかもしれない。/御坊

いろいろ考えて迷った末にやっぱり読んだ、という話です。「いろいろ考え」たもようを上にいくつか載せましたが、このときのもっと長いTwitterログ全体はこちらにあるので、読みたい方はどうぞ。永田カビさんの『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』というコミックエッセイをきっかけに、「キャストも利用者も女性の風俗店」がインターネットで話題にのぼり始めたように思います。わたしは書籍化される元となった作品(Pixivで発表されたもの)を読んでおり、時にハラハラしたり重い気持ちになったり、自分の仕事のこといっぱい考えさせられたり、また時に共感したりクスッと笑えたりもしました。ただ内容とは別に、プレイ後に料...
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【お願い】取材や出演などのご依頼について

さっきあんなにワアワア言ってた人がまだ何か書くようです。今年のうちに言いたいことをぜんぶ言う作戦です。前回はわたしの本業、風俗業での2017年の話をしました。それと別に、「椎名こゆり」の名前の方で今年を振り返ると、こちらではトークショーなどイベントの出演依頼やインタビュー取材の依頼、そういうお話をいただくことが増えたなあと思います。そして、そのすべてをお断りした年でした。声をかけていただいたことにはありがたく思っているのですが、お受けできるものがひとつもなかったのです。わたしのプライバシーについてどのように取り扱うのか、という点について、あまり考慮されないままでのお誘いが多かったように感じてい...
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ざまあよりも楽しいこと(仕事中の盗撮被害について)

久しぶりに自分のブログにアクセスしたら、昨年の今ごろはスケートのアニメにドボンとはまっていた文章が出てきて懐かしさと自分への「わかるわかる」にむせび泣きました(それにしても勢いだけで書いていて訳が分からないところも多すぎたのでこっそり書き直したりした。だせえ)。もちろん今も思いきりはまったままです。刺さったものが抜けないんです。幸せです。今年のわたしはというと、吐く吐く詐欺にこそ遭いませんでしたがやはりそれなりにお客さん方に翻弄されて疲れ果て、同僚やスタッフさんと苦笑いしながら「来年もよろしくね」と言い合ってお別れしたところです。『客が財布を開けたら3800円しか入ってなかった事件』とかありま...
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