生きていかなきゃしょうがないんで
夏の終わり頃に、カミングアウトについての議論に触れる機会がありました。 きっかけは、どこかの雑誌が、ある男性のセクシュアリティをアウティング(本人が公表していないことを、同意を得ず暴露すること)したことでした。その人物がトラブルの渦中にあり、どうやら擁護のしようもない状況だとたくさんの人が彼に対して深く失望していた最中だったため、そのセクシュアリティを侮蔑したり面白おかしく揶揄したりする人が出てしまい、特に同じセクシュアリティを持つ人にとって失礼で暴力的な言葉があの時期にはしばしば飛び交っていました。 ——「疑惑」とかいう言葉はどう考えても不当でしたが、その報道自体については、わたしはいまはっ...