2015

まじめなはなし

わたしにだって言わせない

最近は別館のブログにも少しずつアクセスが増えて、うれしい限りです。あれは架空の「同業種経験者で話のわかる人」に向かってはしゃぎながらワーワー喋っているようなものなのでだいたいテンションがおかしいですが、そうではない堅気のお仕事の方もけっこうついてきてくださるので嬉しさにひとりニヤついています。ありがたいことです。ニヤニヤ。そればかりか最近のこれに関しては「勉強になりました」という感想も多くいただき、みなさん本当によい子ですね。いま「よいこ」で変換したら何よりも真っ先に「よゐこ」と出てきて面食らいました。よゐこ、嫌いではないですが、入力したことがあっただろうか。でも出てきたってことはきっとあった...
まじめなはなし

読んだ本:お母さん二人いてもいいかな!?/中村キヨ(中村珍)(1)

お母さん二人いてもいいかな!?中村珍/中村キヨ単行本(ソフトカバー):192ページ出版社:ベストセラーズ(2015/10/24)「感想文」を書くのはとてもとても難しすぎたので、とりあえずわたしが特に気に入ったり印象に残った場面を端から挙げることにします。p020サツキさんの答えは一見ただのチャーミングだけど実はとても言い得てるし(その言葉の解釈によるんだろうけども)当てはまる人けっこういるって思った、わたしもそうだp024サツキさんの「起きて!」がすごくかわいい……かわいい。はぁかわいいp049「創業百年おいしい亭」ててて適当!適当だけどこういう「漫画中での適当表現」におけるセンスってないです...
まじめなはなし

生きていかなきゃしょうがないんで

夏の終わり頃に、カミングアウトについての議論に触れる機会がありました。きっかけは、どこかの雑誌が、ある男性のセクシュアリティをアウティング(本人が公表していないことを、同意を得ず暴露すること)したことでした。その人物がトラブルの渦中にあり、どうやら擁護のしようもない状況だとたくさんの人が彼に対して深く失望していた最中だったため、そのセクシュアリティを侮蔑したり面白おかしく揶揄したりする人が出てしまい、特に同じセクシュアリティを持つ人にとって失礼で暴力的な言葉があの時期にはしばしば飛び交っていました。——「疑惑」とかいう言葉はどう考えても不当でしたが、その報道自体については、わたしはいまはっきり...
たわいないはなし

タバコになりたい、紙切れでもいい

暑くて暑くて、ときどきもう自分は溶けだしているのではないかと思いながら二の腕に触れるとまるで本当に溶け始めているかのようにぬるりと汗が滑った今年の夏ですが、何もかも嘘か夢だったみたいに寒い。寒いです。ちょっと肌寒いともう心の隙間から冷気にやられて寒く感じるようにできています。あんなに毎日スイカを食べていたのに。スイカかかき氷かアイスクリームのことしか思い出せないのに。この夏ほかに何をしていたかというと、恋をしていました。鳥になった春風亭昇太(7月にきいた噺の中で小鳥になっていた姿がとても可愛くてその数秒間を脳裏に焼き付けてずっと何度も再生してる)とシャーリーズ・セロン(メッメッ)と、そしてもう...
まじめなはなし

ひとつくさってふたつ芽吹いて

東京都写真美術館の一件から、半年以上が過ぎました。担当者の方から複数回お返事をいただけましたが、当時わたしは疲れ果てており、改めて報告のような形をとりませんでした。本当はそうするべきでしたが、お返事を受け取ったということ以上にはもう何も言えませんでした。それよりも少し前に、今までは批判する人さえほとんどいなかったことを問題視する契機を作り出したことであなたはもう十分役割を果たしています、と松沢呉一さんに声をかけていただいたのをきっかけに、ああもう何もできないけどそれでいい、今やるべきことは自分の心身を守ることだ、と思うに至っていたのです。(松沢さんからは個人的なねぎらいの言葉としても、また連載...
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