2018

まじめなはなし

誰かのための当事者はいないよ—【2】憧れの時代遅れ

前のページからのつづきです。 (前半のあらすじ)筋金入りの出不精でごろごろしながらネットを見るのが日課の風俗嬢、椎名。我らの労働環境ってよくならんのかねー、道徳がどうのとか言い訳にして人間扱いすら怠るやつがちょいちょいいるから危なくってやってらんねんだよ安全第一だろふざけんなよー。というブログを書いていたところTwitterで少々拡散される。すると「えらい」「声を上げた勇気ある当事者」と呼んでくる人が登場、呼ばれるだけなら居心地が悪いだけで済んだもののセックスワーカーの問題が話題になるたび「この件には何も言わないのか」「もっと戦え」「あなたは強いのだから貢献するべきかと」と変な叱咤激励をされる...
まじめなはなし

誰かのための当事者はいないよ—【1】自転車操業回転中

とくに最近、同じようなメッセージをもらうことがたびたびあるのでちょっとしっかりお返事しますね。 (上に貼ったものを送ってくれた方だけにお伝えしたいわけじゃなく、質問箱を利用して送られた=質問内容が広く公開されるとわかっている、ということで引用させていただきました) (あと、いちばん穏やかな言葉で書いてもらえていたのがこの質問↑だったので、っていうのもあります) たぶんテキパキとまとめられずに長くなるので、のんびり読んでください。 質問の中にURLで言及されている椎名のツイートはこれです。 TRPの写真見ながら、この仕事してなかったら赤い傘さして歩きたかったかな、でもそしたらセックスワークに関心...
まじめなはなし

読んだ本:すべての女性にはレズ風俗が必要なのかもしれない。/御坊

いろいろ考えて迷った末にやっぱり読んだ、という話です。「いろいろ考え」たもようを上にいくつか載せましたが、このときのもっと長いTwitterログ全体はこちらにあるので、読みたい方はどうぞ。 永田カビさんの『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』というコミックエッセイをきっかけに、「キャストも利用者も女性の風俗店」がインターネットで話題にのぼり始めたように思います。わたしは書籍化される元となった作品(Pixivで発表されたもの)を読んでおり、時にハラハラしたり重い気持ちになったり、自分の仕事のこといっぱい考えさせられたり、また時に共感したりクスッと笑えたりもしました。ただ内容とは別に、プレイ後に...
I