前回からの続きです。ていうかいま読み返したけど長ッ!
反省しました。だが残念、きょうはもっとしつこくなると思います。
なぜならデパートで買える系コスメブランドの話をするからです。もうセルフケアというか趣味、コスメ道楽の域の話。ほぼ『回想 〜伊勢丹&三越での思い出〜』になる予定です。飲み屋さんで延々とくだを巻いている人だと思って読んでもらわないと無理だと思います。もうちょっといなさいよ、一杯おごるから(お酒の飲めないわたしが非常に憧れているセリフです)。

Amazonで売られているデパートコスメはマーケットプレイスのもの(Amazonでもメーカーでもないお店がAmazonに場所を借りて販売してる)が多く、全部じゃないけどときどきちょっとびびるほど上乗せされていたり、さりげなく何週間もかかる並行輸入品だったりするので注意が必要なんですが、アマンゾ閣下のリンクを貼らせていただくことで見やすい商品の画像を使えている立場なもので、すみませんがそのあたり各自でよろしくお願いしますよ。いちおう公式も貼っとく。

あっその前にどうしても言いたいことある……前回書こうと思ってすっかり忘れちゃった、とても大切なこと……
「サベックスが買えなくなる日が来るだなんてなあ[*1]」普段から使ってたってわけでもないのに、なくなったと言われると身勝手に切ないのであった。

 


プランパー系(カプサイシンなどの刺激を用いて唇をふっくらさせるやつ)の刺激に弱い箱入り椎名なので王道のマキシマイザー(上の段の左のやつ)がちょっと苦手なのですが、シルバー+ピンクのデザインがかわいいなァ〜と思いカウンターでニヤニヤァ〜と眺めていたところリップグロウをすすめられ、でもお試しさせてもらったら時間が経つにつれて色(pHだったか水分だったかに反応して発色するので超個人差ある)が予想外にどんどん出て、最終的にけっこうバブリーな色になってしまい狼狽。もし仕事で使ったらホテルのドア前ギリギリで不安になって鏡ゴソゴソする羽目になるのでは、と怖じ気づき、次に出てきたのがこのポメイドでした。しかしなんだか前のふたつと比べてしまうと単なるピンクのプラ容器が地味に思えてしまって……もうDiorじゃなくてもいっか、となってしまった申し訳ない思い出の一品です。何様のつもりなんでしょうね。
でもつけ心地は気に入りました。さらりとしたジェルのようなオイルのような感触のあとから「くらえヒアルロン酸!」って聞こえてくる感じ。バニラ&ミント(かなりほのかでした)のフレーバーが嫌いじゃないひと、機会があったらタッチアップしてみてください。グロスの下地にもよさそう。


目の保養に立ち寄ったヘレナで、「あれ?カサついてるかも?」と気になり無意識に唇のフチを指で触っていたら、ベテランとおぼしきBAさんがつけてくれたリップ。なんかこれいいなーと思ったら、そりゃそうだろうよ、と言わざるをえない値段(税込で6,000円弱)でした。これでヴァセリンと同じだったら神も仏もないわ(とはいえ神も仏もないケースも化粧品の世界には転がってますよね)。
めくるめく成分が配合されているらしく、唇のエイジングサイン(上唇の山の輪郭がぼやけてくるとか)に働きかけてくれるのだそうです。「お客様はまだお若いので、いつか気になる時が来たら思い出していただけると嬉しいです」と優しく言ってもらったのですが、いつか買うもんねーと思ってたら知らない間に廃番[*3]、とかなったらショックすぎる……と思い、けっこうすぐに購入しました。素敵なBAさんにあやかれるお守りを買うような気分で、清水の舞台から飛び降りた。痛かった。でもポーチに入ってるだけでテンション上がりました。誰よりもわたしがわたしのこと愛しているよ、って気分になりました。

現在もつつがなく販売されてはいますが、わたしにとってはしょっちゅう買えるものではないのでちょっとした祭り感覚です。それでも伊勢丹1階で最も高価なリップバーム(たぶんジバンシイだと思うんだけど違ったらごめん)の半分以下なので、化粧品って本当に沼です。安いものはワンコインから、高いものは天井知らずで密なグラデーションになっていて、新しいものは常に出ていて、限りがない。500円でも5千円でも5万円でも、ひとりひとりが納得して健やかさと楽しみと華やいだ気持ちを買うものであってほしい。「使わないと女として失格になるかもよ」みたいな売り方をされて、価値基準を他人や世間に委ねよと他でもない化粧品メーカーから言われるの、本当に悲しくつまらないことですよ。おまえの顔を揶揄するものにおまえのオールを任せろ、だなんてね。わたしがデパコスを好きなのは、ある程度の価格帯になるとそういう売り方をしてこないからというところもあります(もちろんドラッグストア通いもやめる様子はなく、気をつけないと積ん読みたいなノリで積みコスメが発生する)。あーあ脱線した。

めくるめく成分、というのはロレアルが開発したプロキシレンというものなのですが、どっかで聞いたよね〜と思ったらランコムが誇るお高いエイジングケアライン、アプソリュシリーズの看板成分でした。細胞外マトリクスの再構築に影響を与えるとかなんとか。まじすか。
そこでふと思い浮かんだ。ランコム、同じロレアルグループだけどマスカラだけ見るとヘレナより少しお手ごろ。もしかしたらランコムに、このリプランプリップより少し中身も価格もライトな品がないだろうかと。高まる期待を胸に、我々取材班は公式サイトへと飛んだ。
すると目に飛び込んできたのは『アプソリュ プレシャスセル リップエッセンス はっせんごひゃくえん(税抜)』の文字……生意気言ってすみませんでした……。
(現在はリニューアルして『アプソリュ プレシャスセル リップバーム 8,000円』になったようです)
(もう少し下の価格でスティック型の口紅下地があって、一応それにもプロキシレンは配合されているみたい、これ今度試そうっと)

ヘレナの話に戻ります。脱線してからそこそこの距離を走行してしまう傾向があります。
これ微妙にパール入りなのと、謎のラグジュアリー感ある香り(男性受けはあんまり期待できなさそうなタイプの)がするので人を選ぶかもしれませんし、仕事にはあまり向かない気がします。ていうか客の人間性がイヤな感じだった場合「めくるめく成分をこいつに絡め取られるなんて!おまえなんぞの唇には勿体ないんじゃ!」て思うわ、たぶん。

 


いちごの香り、というかいちご味のお菓子の香料っぽい香り。なのでこれを塗った上にMACの口紅(バニラの香り)を塗ったらマックシェイクのストロベリーみたいになるのではないか!?とおバカなことを思いつき、お客さんと試したことがあります。わたしとしてはサクマのいちごみるく[*4]の包み紙を食べてるみたいな味になりました。あちらは「ストロベリー感は残ってる、でもなんか、なんかよくわからん背徳感がめっちゃある……」と言って息を荒くしていました。なんでしょうね。彼の日常生活に存在しない香りばっかり押し寄せて落ち着かなかったんでしょうか。盛り上がってなによりでした。

 

キールズ(はデパコス枠かという問題。「伊勢丹新宿店に入ってるから」という理由で仲間に入れました)といえばチューブに入ったリップバームが有名だしわたしも好きなのですが、ちょっとだけワセリンの匂いがするのでクランベリーの香り付きのものを選んだところお客さんから「わあ〜小さい箱に入ったガム[*5]の匂いがするよ〜」と言われてテンションが下がりました。
最近新しく出たこちらも好きです。色つき3色とSPFなしを加えた5種類から選べます。SPFがついているものは紫外線吸収剤を使っているみたいなので、合わないタイプの人は気をつけて。
ココナッツオイルが入ってるので、真夏にどうなるかな? と思ってます(今年出たばっかりなので)。

 

アユーラ(はまだデパコス枠かという問題。「伊勢丹新宿店(別館)に入ってるから」という理由で仲間に入れました)(かつては本館にあったんじゃよ、今そこにはキールズがいます)で出しているリップケアもの、今はもうこの1つしかないのですが、これの前身?的な商品がとても好きだったのです。「ナイトエステグロス」という名前で、白が基調のパッケージがかわいかった。キャップがお花のつぼみを模していたデザインの時代。
中身はそこまで変化したように感じなかったので、ウェルバランスシリーズに組み込むためのリニューアルだったのかな、前のパッケージ好きだったのになーと淋しく思いつつも一応買って、淋しく使った思い出があります。
使ったときの感触は「あ、ベースはワセリンなのかな」ってすぐに分かる感じ。ヴァセリンのリップによく似てます。似てるけど少し違うんですよ……うーん、ヴァセリンは、唇につけてしばらく生活してそのうちに自然に落ちると塗る前の唇に戻る、って感じなんだけど、これは自然に落ちたあとが「塗る前よりちょっといいじゃん」みたいな。何らかのしっとりした魔法がかかったヴァセリンとでも言うか。
成分を見るとやっぱり基剤はワセリンとミネラルオイルで、そこにいろいろ入ってるみたいです。目を引くのは柚子エキスとヨクイニンエキス(肌荒れによいとされる漢方。早く言えばハトムギの芯)。あと、グリセリン。
まさかグリセリンなのかなあ、このしっとり魔法の正体は……。でも、だとしても「じゃあヴァセリンにグリセリン混ぜれば一緒じゃん」てことではなくてね、わたしごときが「なんか違う」って思えるほど、その場での感触に差が出る原因があるとしたらそこくらいかなと思って。
あと、加水分解コンキオリン(貝殻とかに入ってるタンパク質で、よくアンチエイジング系の化粧品で見かける気がします)ももしかしたら関係あるかも。トゥヴェールのアミノ酸原液を時々買うんですけど、ほんの数%ぶん加えるだけでいろんな化粧水がしっとりしまくるんです(コンキオリンを構成するアミノ酸の種類とかよう分からんのでうかつなことは言えませんが)。

……なんでここまでリップ1本に一生懸命になってしまうかって、たぶんわたしの中でアユーラに対する複雑な思いがあるからだと思います(コスメの話を見に来た人は解散だ!昔ばなし警報が鳴っている)。アユーラはね、自分のお金でデパートの化粧品を買うようになるよりももっとずっと前から名前を知っていたブランドなんですよ。それはね……これのおかげだよ!CUTiEに載ってた、このぶっ飛んだマンガ!!

同じ人たぶんけっこういるのでは。テンションと勢いとツッコミどころでできたハチャメチャな作品だったけど、モモちゃんの口にする「バランシングプライマー?ヴァイタルエマージュ?」って言葉はまるで呪文みたいに素敵に聞こえて(絵だけど)、なにか素敵な大人の幸せが『アユーラ』という場所にはあるんだ……って思った。

アユーラが2017年の今もあるってことは素直に嬉しい。かなり嬉しいです。でも、それだけでもないんだよねえ。
パッケージデザインがガラッと変わって、カウンターがだんだん縮小されて、資生堂が手放して別の会社に買収[*6]されて、商品ラインナップが整理されて、旧商品はドラッグストアで安売り処分されて、えっまさかあの商品がなくなるの!?って商品がなくなっていって……(そして公式インスタグラムの初投稿[*7]に度肝を抜かれて…)以前からのファンには「最後のお別れが来てしまうかも、心の準備だけはしておいた方がいいのかも」という思いがずっと胸の中にある人も少なくないと思う。それでもブランドとしてまだあるのだから、しぶとい!って喜べばいいのかもしれないけど、そういう気分になかなかなれないのです、お店からかつての活気を感じられないから。
がんばれアユーラ。
インスタの「#ときめクリーム」タグはどうしようかと思ったぞアユーラ。
この仕事するようになってライオンのマークのホテルの上の階に呼ばれてアメニティがアユーラなの見つけたとき、なぜか見守られてるみたいで嬉しかったよアユーラ(ボトルのデザインがちゃんとそのままミニサイズで作ってあってかわいいの!)。
がんばれ、がんばれアユーラ。
応援にかえて現行商品でわたしが好きなものを挙げます。ちなみにアユーラは公式の通販部門がAmazonに出店しているよ。

お風呂の話になってしまったので終わります。
ここまでついて来てくれたたあなた、次回最終章「コスメキッチン系オーガニックブランドの話」でお会いしましょう。

*1 「サベックス」取り扱い終了のお知らせ
*2 ジバンシイのアイライナー、THREEのマスカラあたりでも似たほっこりが生まれそうだなと思う
*3 ありますよねそういうの。わたしも超ある。シャネルの4色アイシャドウがいくつもまとめて終了したときは変な声が出ました
*4 全然関係ないんだけどこれめっちゃかわいいな〜と思って…
*5 丸川製菓 フルーツ6マーブルガム 4粒×6個×15個「箱に入ったガム」とはこれのことらしいです。味いろいろじゃん…どれのことなの……。
*6 2015年、ツイッターにて買収のニュースを知りうろたえる様子
*7 「素敵な王子様を待ち続ける私の、インスタ日記にお付き合いくださいませ♡」と書かれていた(本当だよ!)架空のキャラクターが書いている日記という設定だと明記されていなかったので最初は心にさざ波が立った

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